2015年06月08日

死都日本




超巨大災厄を、実に楽しそうに書いている、というのが最初の印象でした。

筆者も見たことのない巨大な自然現象を、迫力と臨場感豊かに描き出す筆力は、
正直すごいの一言です。火山学会公認小説というのも、それを物語っています。
それだけに、最近の口永良部島火山の爆発が、恐怖感を持って迫ってきます。

九州の各火山、私たちが知っている霧島火山や桜島火山、口永良部島火山は
それぞれが、阿蘇規模の火山の一部だということです。もしこれが完全噴火
したら、噴火の規模は超弩級で、火山岩は成層圏にまで達し、一部は地球の
引力外にまで飛んでいく程だそうです。日本の上には偏西風が西から東へ
吹いているので、徐々に日本は火山灰に覆われ、死の国、死の都になって
しまうことでしょう。

シミュレーション小説としても秀逸で、火砕流が新幹線並みのスピードを
持っていることや、火災サージが雲のように見えるのに内部は500度に
達するなど、火山噴火の怖さを正確に体験できる必須の一冊だと思います。



posted by ジャパニスト at 11:27| 本のレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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