2015年06月30日

北京オリンピック−印象に残った試合

ジャマイカ出身のウサイン=ボルトのような、桁違いに速くて唖然とするしか
ないような陸上競技も面白いものでしたが、国内だけに絞って思い返すと
柔道と野球が別の意味で印象深かったと思います。

実は私は運動音痴なので、柔道にも野球にも造詣がまったくなく、細かい
ルールも選手のことも殆ど知りません。しかし、柔道とJUDO、野球とソフト
ボールの対比はそんな私にさえくっきりとした違いを見せ付けました。


 まず柔道は、前回のアテネオリンピックの金メダリスト鈴木選手が殆ど何も
できず敗退したのに対して、石井選手は金メダルを獲得しました。これは
昨日のNHKスペシャルの受け売りですが、今や柔道とJUDOとはまったく
違うもの、似て非なるものになっているのに、その違いに日本選手や監督が
気がついていなかった。

今の世界柔道のルールは昔日とはかなり違って来ていて、その背景には
世界各国の固有の格闘技、例えばモンゴルのモンゴル相撲、ブラジルの
カポエラ、ウズベキスタンのナントカ(忘れました)というような要素がかなり
加味されている、というものでした。

日本国内の柔道であれば足に組み付いたり、柔道着の背中を掴んだり、
まったく組ませないといった行為は、まじめにやれっといった叱責の対象に
なるのでしょうけれど、他の国の武道ではそれはちゃんと認められた技
なんだそうです。日本選手に押さえ込まれた他国選手が、そこから内股を
救い上げ逆転させてしまうというようなギョッとする光景は、国内の試合では
決して見られないものです。

NHKの番組ではそれを「JUDO」と横文字で呼んでいましたが、鈴木選手と
石井選手の違いは、鈴木選手が自分は柔道を戦っている思っていたのに
対して、石井選手は自分は異種格闘技戦を戦っているのだと肝に銘じて
いたことの違いだったように思えます。鈴木選手の負けが決まった時の、
何が起こったかわからない、といったような呆然とした顔が印象的でした。

そういえば、谷選手も最期には銅メダルを手にしましたが、前半戦では相手と
なかなか組ませてもらえずに、今までとはかなり様相が違うな、という感じが
しました。本人ならなおさらそう思ったでしょう。
4年後のロンドンオリンピックで、日本の選手がこれをどう克服し、1本に結び
つけるか、メダルにつなげるかが楽しみです。やはり日本は1本ですよ。

次に、次期オリンピックには競技そのものが存在しない野球とソフトボール
ですが、これ程明と暗がくっきりとした試合も珍しかったと思います。野球は
まったくパッとしませんでしたね。星野監督の指揮の下、鳴り物入りで始まった
試合も各選手の不協和音と監督の采配ミス(と新聞には書いてありました)が
災いしてもうひとつ盛り上がりに欠けました。

それに対してソフトボールの方は、上野選手の超人的な力投もわくわくさせて
くれましたが(2試合で400投球以上というのはすごいことなんだそうです)、
チームワークや監督の采配もすばらしく、なんでも強豪の対アメリカ戦用に
秘密兵器も温存していたそうです。史上最後のオリンピック試合で、覇者
アメリカを破って金メダルに輝く。歌舞伎なら大向こうを唸らせる、といった
ところでしょうか。

野球の方は、プロだけで構成されていたのに、ソフトボールはアマチュアのみ。
アメリカは大リーガーさえいなかったそうで、それなのに自滅するかのような
敗退。急場の寄せ集め、本業の片手間といった印象がどうしてもぬぐえません
でした。加えて準備不足に相手の研究不足。ソフトボールはその正反対でした。
なるべくしてなった結果だったのではないかと思いました。


posted by ジャパニスト at 23:35| ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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